アロマテラピー

アロマテラピーの歴史を学ぼう!

人間の歴史において、アロマテラピーの原初となる植物利用は、限りなく古い時代にさかのぼります。有名な例では、古代エジプトではすでにさまざまなアロマテラピーで用いる精油に近い物が使われており、ミイラ作りなどでは天然の植物由来の乳香などの使用は欠かせないものとなっていました。また同じような時代、中国や中近東の古代文明でも、医療や宗教的なまつりごとには必ず貴重な精油に似た品が使用されていたようです。

 

アロマテラピーの歴史で大きな躍進のきっかけとなったのは、アラビアの医学者であったイブン・シーナーによる蒸留の技術を使った精油の精製方法でした。この方法は十字軍などの遠征とともに広く、ヨーロッパの国々にも伝えられ、現在のアロマテラピーの基礎となりました。

 

中世を経てルネサンス期には、人々は大量の香水を日常的に使用するようになりました。また近代ヨーロッパなどでも香水や精油はさかんに使われましたが、これは当時の生活環境が必ずしも衛生的なものではなかったため、悪臭を低減する目的で使用されることが多かったようです。

 

現在一般的に行われているアロマテラピーの直接の源となっているのは、1920年代にフランスの香料の研究者であったルネ・モーリス・ガットフォセが著わした「芳香療法」というタイトルの著作物です。彼は偶然の事故からラベンダーの医療的な効果を発見し、この本を出版しました。その後、研究者がアロマテラピーの技術をイギリスに伝えたことから、フランス流とイギリス流のアロマテラピーは各々独自の発展を遂げることになります。

 

日本のアロマテラピーの歴史はまだそれほど長くありません。しかし日本においても、古代から植物由来の香りを民間医療や、衣料などの保存などとして用いてきた歴史があることを忘れてはいけません。1980年ごろから一般でも現在のアロマテラピーの技法が関心を集めるようになりましたが、アロマテラピーサロンなどが急速に増え始めたのは1990年代以降のことになります。